| セルロイド産業文化研究会の活動と今後の計画について |
| 岩井 薫生 |
本日はセルロイドカンファレンス2001大阪にご参集いただき、誠に有難く厚く御礼申し上げます。 昨年10月に開催されたセルロイドカンファレンス2000東京はご関係者の方々の多大なるご支援とご協力により無事終了いたしました。 この会議で、次年度以降の事業計画を発表し、活動して参りました。 詳細につきましては、お手元に差し上げた昨年度の上記講演集に収録されており、ご参考願います。 最初にこの1年間を振り返り、活動の状況について総括し、ご報告致します。 重点目標のひとつは文献、図書、刊行物、カタログ、パンフレツト等資料、映像及び写真等の収集です。ご関係者のご協力を得て、意欲的に、活動を続け、これまでに約5000点を収集しており、主要な図書及び刊行物についてはホームページ上(http://www.celluloidhouse.com)でご紹介しています。 引き続き、資料収集作業を進める予定です。 資料及び文献等に次いで、セルロイド製品本体の収集については3ルートからアプローチして参りました。 1.ご関係者からの預託、寄贈及び贈呈 2.内外の美術品商、古物商からの購入 3.内外で開催されたアンテイーク及び骨董見本市等経由の購入です。 この作業を通じて、現在までに約4500点を収集いたしました。 日本国内に現存するセルロイド製品の数には限度があるものと予想され、一般関係者からの寄贈のルートは次第に困難となる見通しです。 海外については米国には依然としてかなりのセルロイド製品がコレクター及び一般家庭に保存されており、このルートからの収集の可能性は今後も期待出来るかと思われます。 セルロイドの金型については現在、製品金型77面、打ち抜き型約30個、眼鏡用金型1面を収蔵しています。今後ともチャンスがあれば、意欲的に収集を予定しており、各方面からの情報を期待しています。この他セルロイド加工設備一式、セルロイド生地裁断機、手動押切型、手動式エキセンプレス等加工に関する機器のご寄贈を頂いております。 昨年度からの重点目標として国内及び海外の関連先、ミュージアムやコレクター等との情報交換及び交流があります。 特に、米国とは継続的に情報交換を続けており、資料及びセルロイド製品の収集で、協力と支援を得ています。今後の課題としては、欧州、特にフランス、ドイツ、イタリア及び英国に情報ネツトワークを構築することが急務で、この分野で、皆様方の情報に期待しています。 2002年度セルロイド産業文化研究会の事業計画案として米国の関連先を訪問し、関係者と情報交換を中心とした交流を計画していますが、ここにきてテロ等の問題が生じ、受け入れサイドの状況如何では、2003年以降に延期の可能性が濃厚になりました。 国内については、分科会を編成し、テーマ毎に関係者が集まり、研究調査活動を行う方向で、具体的な検討に入ります。 幸いにもこれまで貴重な資料やデータ等の収集が出来ましたが、産業歴史的な側面から見ても、多くの新事実が浮き彫りになりました。収集済みの資料及び文献等を整理、分類、評価、及び調査研究の上、図書資料編と写真集に分けて出版する計画です。既に一部作業を開始いたしました。 出版時期は未定ですが、具体的に公表できる段階になりましたら、ご案内したいと存じます。 この一年間を振り返り、私共の目標とする最終ゴールに到達するには、なお一層の努力が必要かと思われます。然しながらここにきて、関係者の御尽力で、将来への明るい展望が開けてきました。 次回の会議までには、より充実した成果のご報告が出来るかと存じます。 これまでに多くの方々のご協力を得ましたが、特に次の方々から格別な御尽力を頂き、この席上をお借りして、御礼申し上げる次第です。 貴重な文献資料、図書等の寄贈及び預託については、硝化綿工業会事務局長 篠藤 一彦様、関西セルロイド・プラスチツクス工業協同組合理事長小野 喜啓様、同じく専務理事長峯 稔様、日本玩具文化研究所所長多田 敏捷先生、日本プラスチツク玩具工業協同組合専務理事山崎 秀雄様、ビデオ製作及びプレス加工機器の寄贈について、立川 信義様、文献収集と調査及び編纂等について、郷土史研究家の松尾 和彦様、現業サイドでダイセル化学の三木 弘司様をはじめ多くの企業関係者とOBの方々に一方ならぬお世話になりました。 又側面から本事業を応援していただきましたダイセル化学工業株式会社殿、ダイセルファインケム株式会社殿(株式会社ダイセルクラフトの新社名)、三国プラスチツクス株式会社殿、株式会社小野由殿、タキロン株式会社殿、大成化工株式会社殿、大平化学製品株式会社殿、旭化成株式会社殿、チッソの元水俣研究所所長の加来 誠二様、同氏から貴重な日本窒素株式会社30年史とチッソ史への証言合計50冊の預託及び贈呈を受けており、同氏をはじめとして、上記各会社関係者の方々に重ねてお礼申し上げます。 本会議以降は活動の重点を、隣接する学会、大学、研究機関、協会、工業会、セルロイドに関係する博物館及びコレクターの方々、セルロイドに関心のある方々等との友好親善と情報交流を計り、産業歴史及び産業文化的観点から、セルロイドをキーワードとして、資料及び製品本体等を広範囲に収集する計画です。 中長期的には収集した情報と実体資産を一括して、セルロイドライブラリ・メモワールハウスに寄贈し、整理分類の上、内外の研究者、コレクター及び関心のある方々に一般公開する予定です。 私共で計画立案中のセルロイドハウス(21世紀フェニツクス館)には、図書室及び閲覧室、セルロイド常設展示室、情報資料・データ室、映像上映・製作室、研究・実習室、デザイン室、工作・修理室、海外・国内ミュージアム交流室、学術調査研究スタツフ室、会議ホール、リフレツシュ・バー等を予定しています。 セルロイド研究全般にわたり、国際的にも評価される機能を持つ総合施設の建設と運営、研究調査、継続的な資料文献の収集と整理、保存及び、研究成果の発表と一般公開が最終的な目標となります。 最後になりましたが、お忙しい折柄、今回のセルロイドカンファレンス2001 大阪の講師をお引き受けいただきました方々に厚く御礼致します。 継続は力なり又楽観は勝利なりとの言葉がありますが、本事業をご関係者の皆様方のご指導とご協力を得て、一歩一歩着実に時間をかけて進めていきたいと思います。 セルロイド産業文化研究会の2000―2001年度の活動状況と今後の計画についてご説明いたしましたが、今後ともご指導とご支援の程をお願いいたします。 御清聴有難うございました。 |
| 平成13年10月26日「金曜日」 於大阪科学技術センター口頭発表 |
| 岩井 薫生氏 (セルロイドライブラリ・メモワール 館長) |
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